Webサイトの評価基準

Webサイトの評価基準として、ISO9241-11JIS X8341といった規格に則っているかどうかという評価基準があります。これらは基本的にWebの中身を対象とした規格となっています。
人気のあるWebサイトの評価は、さらに体感的な評価が基になっているような気がしてならないのですが、ユニークユーザアクセス数、ページヒット数、滞在時間といった指標はサイトの作りだけでなく、中身のコンテンツにかなり左右されます。

簡単な例として、幅広いジャンルを扱えばユニークユーザーアクセス数は多くなります。ページヒット数については、大量のコンテンツを用意したり、スクロールなしで閲覧できる程度にページを分割すれば増やすことが可能です。滞在時間についても同様で、テキスト量を増やしたり、動画再生をしたりすればそのページに長時間とどまらせるようなことが可能です。

Webサイトの評価基準として避けて通れないのが、サーチエンジン対策(SEO)です。殆どのユニークユーザはキーワード検索でWebへやって来ます。そのため、そのサイトで関連性の高いキーワードでの検索結果上位のポジションを取ることが重要です。検索するキーワードの特性として固有性の高い(一つ読めば済む内容)だと1位をとらないとアクセスがきませんし、クチコミ情報や書評のようにいろいろな人の意見や感想を調べたいと思うような多様性の高い内容ならばある程度の順位までアクセスが望めます。

検索エンジンクローラーはWebサイトをどのように評価しているかというと、被リンク(他のサイトからのリンク数)で評価しています。

サイト運営者全てがユニークユーザアクセス数、ページヒット数、滞在時間を欲しているかというと違います。クリック広告収入目的であれば滞在時間は短くてすぐにクリックしてくれたほうがいいですね。成果報酬型広告の場合はユニークユーザアクセス数、ページヒット数、滞在時間は多いほうがいいかもしれませんが、結果としては成果につながる購入行為や申込行為をしてくれなければ意味がありません。

そうなると、万人に当てはまる、どんなコンテンツにも適用できるような特定のWebサイトの評価基準というのは存在しないのだということになります。



●国際規格
◆ISO9241-11
ユーザビリティ (Usability): 特定の利用状況において、特定のユーザによって、ある製品が、指定された目標を達成するために用いられる際の、有効さ、効率、ユーザの満足度の度合い。

有効さ (Effectiveness): ユーザが指定された目標を達成する上での正確さ、完全性。
効率 (Efficiency): ユーザが目標を達成する際に、正確さと完全性に費やした資源。
満足度 (Satisfaction): 製品を使用する際の、不快感のなさ、および肯定的な態度。
利用状況 (Context of use): ユーザ、仕事、装置(ハードウェア、ソフトウェア及び資材)、並びに製品が使用される物理的及び社会的環境。


日本工業規格
日本工業規格 JIS X8341「高齢者・障害者等配慮設計指針」関連
高齢者、障害者及び一時的な障害のある方が、パソコンやソフトウェア、ウェブコンテンツを容易に使えるようにするため、製品・サービスを企画・開発・設計するときに配慮すべき要件が日本工業規格(JIS)として公示されています。

◆JIS X8341-1 高齢者・障害者等配慮設計指針−情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス−
第1部:共通指針 (2004年5月20日公示)
 パソコン、携帯電話、ソフトウェア、サービスなど情報処理機器・サービス全般を対象とする規格

◆JIS X8341-2 第2部:情報処理装置 (5月20日公示)
 パソコン等情報処理装置、周辺装置、ソフトウェア

◆JIS X8341-3 第3部:ウェブコンテンツ (6月20日公示)
 ブラウザ等を用いてアクセスする情報,サービス(電子文書等を含む)



参考:
検索エンジン最適化 [Wiki]