投入時間の壁と効果の測定

サイト運営を長年していると、どうしても”投入時間の壁”というものが超えられない状態になります。サイトの構築・運用にかける事ができる時間は1日のうちどれくらいか、他の業務との兼ね合いもありますが、専属になって、残業して、寝る間を惜しんでも平均12〜15時間程度ではないかと思います。多くの企業のサイトの担当者が8時間程度の就業時間であることを考えるとフリーの人は2倍くらいの時間を投入できます。

さらにアフィリエイトで好成績を挙げているサイトの運営者は、一般的な時給のサイト作成、HTMLの作成などの仕事とは比べ物にならないほどの生産性を上げています。

フリーの場合、ある程度効果を上げる方法が分かってくると、面白くなってどんどんとのめりこむのですが、投入時間に壁があることを実感させられます。誰か雇ってでもやれればもっと収益が上げられるのにと。

そうすると、誰かを探してくる必要がありますが、個人事業でもできるサイト運営を他人に任せるというのは大きなリスクがあり、単純作業員としてアルバイトを雇うか、自分の片腕となるパートナーを探すかということになります。

不景気で失業者が溢れているからといって誰でも簡単にできるわけではありません。オリジナルの文章やイメージをクリエイトできる人は極めて限られています。そういった能力に優れた人は時給では働いてくれないでしょう。やりがいやモチベーションをどのように与えるかを考えなければいけません。

時給換算で報酬が支払われる現場では工数という考え方が支配していて、誰が作業しようが一定の能力であること、一定の成果が得られることを前提としています。これは能力のある者の頭を押さえることになります。もともと一定の能力を有していない者はいないことになっています。サイト製作においては、成果物に大きな違いがあり、能力差が極めて大きくなっています。工数で働かせるのには無理があるので、できる人は独り立ちしてしまいます。

工数は工場のような大量生産時代の産物で、作業者を投入した人数と時間で製品の生産ができるという指標です。それではある作業をするのに作業量を定量的に測るのにはどうしたらよいのでしょうか。労働の成果を真の効果を測定することはとても難しいのです。

そうすると、別の方法でサイトを運営する方法を考えるようになります。
いわゆる、コミュニティサイトやランキングサイトといった各サイトやブログの運営者をまとめて組織化するサイトを運営するという方法です。これだと、誰が何時間かけようが知る必要もありませんし、コンテンツの生産性、効率なども考える必要がなくなります。ランキングを付ける事によってできる人の自尊心やモチベーションを保ったり、報酬を出すようにすれば少ない運用費で大きな収益を上げられるでしょう。
厳密に効果を測定するのではなく、コミュニティ内での評価をさせる仕組みを作ったのです。