公共広告機構 AC JapanのCMをなぜ流すか

 現在、広告を自粛している企業が多いため、公共広告機構 AC JapanのCM("ポポポーン"と流れるもの)をテレビやラジオでは流しています。これはキー局である在京のテレビ局が番組編成上、CMの時間を確保して製作せざるを得ないという事情があります。(収録済みの番組も当然、CMの時間が考慮されています。) 被災地でのCMを流さないようにしたとしても、そのほかの地域ではCMを流す必要があります。つまりは民放のテレビやラジオの収入源がコマーシャルであるため、流さずに放送を続けるわけにはいかないという事情があります。

 広告を自粛している企業は購入済みの広告枠の費用は支払っていると見られますが急遽放送を控えたため、代わりにテレビやラジオでは公共広告を流すことになったと推測されます。また、スポット分の広告枠も売れ残って埋まっていないと見られ、公共広告が流れる回数が極端に増加したと考えられます。

 企業は震災被害でふさわしくないCMを流すとマイナスイメージになるとか、営業をしていないので流せないという事情があるはずです。

 視聴者の短絡的な考えで、公共広告の「CMを止めろ」といった要求を受けると広告主の企業考えて、公共広告機構のCMを代わりに流しているわけで、公共広告を流さないようにするためにはCM枠を持っている企業がふさわしいCMを流すしかないのではないでしょうか。

 非常時だからといって何でも無償にならないように、CM無しにもできないのです。見えている現状が社会すべてではないのです。そのことを考えられないレベルの低い人が公共広告機構へクレームを入れているようです。公的なものであっても、根拠なく批判してはいけないと思います。