無料化戦略(0円ビジネス)

 ネット上での無料化戦略(0円ビジネス)の成功をリアルの世界へ持ち込もうとしている居酒屋があります。基本的なビジネスモデルは焼酎の原価が安いことに目を付けて料理を2品オーダーしたら無料で焼酎が飲めるというものです。焼酎1杯の原価は数十円ですから、暇で空席があるよりは来客を当て込んで何か注文してもらったほうがよいという考えなのでしょう。しかし、このビジネスモデルには欠陥があります。ただ酒がのめるから、安いから使っているという客だけになります。客層は年齢高めなのに、客単価も1500円〜2500円程度で低めです。いわゆるアルコール依存症予備軍的な人たちがお客様となっています。一般には、お金があったらもっと美味しい物を良い環境で食べたいと思うのが心情です。特に最近は若者の酒離れが激しいのですが快適な環境に慣れていますので、苦い酒を不味い料理と一緒になんて耐えられないのでしょう。酒をおごるといっても部下がついてこない時代にこのビジネスモデルは失敗するのではないかと思います。簡単に言ってしまうと、お店側が酒をおごっている状態、だから料理を頼めよということなのですね。いろいろトラブルや嫌な思いをしている人も多いようです。レストランの星の数や評判を聞くと安い店は酷いところが多く、ちょっと高いけどお客の回転の良い店にあたりが多い気がします。
 ここで、サイト運営的な観点から、焼酎がただの居酒屋との類似点をWebサイトについて考えます。Webに数あるのアフィリエイトサイトも基本的に情報を見せてあげるのでクリックしたり、何か買ったりしてねということで成り立っています。しかし、クリックや購入を強制はしていません。一部ポイントサイトではクリックと購入が確認できないとポイントがもらえないところはありますが、ネットは無料なのです。これは間接的に収益が得られる仕組みがあるからできています。焼酎無料の居酒屋では他の収益源がないため、客から金を取る方法が必要なのです。そう考えるときちんと酒代も取るべきでしょうね。