ゲストブック、掲示板、コメント欄は要注意

リアルの地下通路やシャッター通りにある落書きや捨て看板と同じようにネット上のゲストブック、掲示板、コメント欄(以下まとめて「掲示板」とします)についても要注意です。

そのサイトが管理されていないと見るやいなや、そのゲストブック、掲示板、コメント欄は、無法者の書き込みで埋め尽くされてしまいます。ブロークンウインドウ理論 (※割れ窓理論)というのをご存知でしょうか。

割れ窓理論(われまどりろん、Broken Windows Theory)は、軽微な犯罪も徹底的に取り締まることで凶悪犯罪を含めた犯罪を抑止できるとする環境犯罪学上の理論。アメリカで考案された。「建物の窓が壊れているのを放置すると、誰も注意を払っていないという象徴になり、やがて他の窓もまもなく全て壊される」との考え方からこの名がある。「ブロークン・ウィンドウ理論」、「破れ窓理論」、「壊れ窓理論」ともいう。


この理論を借りると、掲示板に繰り返しの文字列や無意味文字列が書き込まれたり、宣伝目的のURLなどの比較的軽いSPAM行為が行われます。その書き込みをしばらく放置しておくとさらに宣伝の書き込みが増え、クラッキングサイトに誘引するような誰が見ても一様に悪質なリンクだと感じるSPAMが登場します。そして掲示板の機能が停止するまでSPAMが続きます。

このようなSPAMはサイトへ閲覧者を誘引するという目的以外に、検索エンジンのサイトランクを上げる為の被リンクを稼ぐ目的があります。そのため、誰も見ないような閲覧者数が少ない掲示板にも自動的に書き込みを行うスクリプトプログラムを作動させて書き込み行為を続けるのです。

こうしてサイトは荒廃していきます。

せっかく自分が作ったサイトが荒廃してしまうのは悲しいものです。更新する予定がなければ更新機能を停止した方がよいです。誰にもサイトを見せたくなければサイトを削除するのもよいでしょう。気をつけて欲しいのは、そのサイトへのリンクがどれくらいまだあるのかです。サイトへの被リンクが多い状態でサイト(ドメイン)を廃止すると、被リンクを狙って跡地を乗っ取られる可能性があります。これは、一度取得したアカウントが削除された場合に、同じアカウントが再発行される仕様のブログサイト、ホスティングサイトにも当てはまります。

よく分からなければ、掲示板などの他者が書き込み出来る機能を全て停止して様子を見るのが良いと思います。

掲示板を続けたいのであれば、スパム対策機能が強化されたBBS CGIプログラムに入れ替えましょう。


ホームページブームの際に作った個人サイト、会社や自治体、映画のプロモーションサイトなど個人・法人問わず再度チェックしたいものです。特に年度末でこれからは異動の時期です。担当が代わったりして放置プレーしないよう後始末をしてサイトの荒廃を防ぎましょう。